第18回 2014年3月29日(土)
研修会14:00~18:00
懇親会18:00~20:00 かながわ労働プラザ
第三会議室
1.「鋳造凝固シミュレーションシステムCPROの概要と新鋳造
プロセス:磁場を利用した無欠陥タービンブレードの製法」
CPROは現在、ものづくりの原点である鋳造凝固プロセスにお
いて利用されています。講演ではその概要について述べると
ともに
○大型鋼塊のマクロ偏析
○アルミ連続鋳造の鋳造欠陥
○鋼の連続鋳造におけるV偏析
○一方向凝固ブレードのマクロ偏析
について計算例を紹介します。
また、弊社はCPROによる凝固シミュレーションの成果として
「磁場を利用した無欠陥タービンブレードの新製法」を開発
しました。その概要について説明します。
戎 嘉男氏 株式会社エビス 代表取締役 (S42年金属卒)
2.「ダムの機能維持をになう放流設備の現状と維持管理について」
ダムの多くが建設後30~40年を迎えつつあり、ダムの流水管理設備
としての放流設備の老朽化対策の必要となるものが年々増加し、こ
れに伴い設備維持管理に要する費用も増加しています。
またダム設置に伴う水質悪化、堆砂等も重要課題でありこれに対処
するために設置される放流設備の使用目的と現状、そして維持管理
の現状、課題等についてふれます。
齊藤 一夫氏 特定非営利活動法人 横浜技術士懇話会
理事長 (S40 年機械卒)
3.「固体アクチュエータと機能性流体のメカトロ応用」
固体の変形を利用したアクチュエータ(電界の変化に応答して変形
する圧電・電歪アクチュエータ,磁界の変化に応答して変形する磁歪
アクチュエータ,熱に応答して変形する形状記憶合金アクチュエータ
など)や,機能性流体(電界の変化に応答して粘性が変化する電気粘
性流体, 磁界の変化に応答する磁気粘性流体など)の特徴,研究開
発動向,メカトロ分野のモーションコントロール技術への応用を.実
機デモをまじえて紹介します。
佐藤 恭一氏 横浜国立大学大学院工学研究院 教授
(H6年博士課程修了)
第19回 2014年7月19日(土)
研修会14:00~17:00
懇親会17:00~19:00 かながわ労働プラザ
第五会議室
1.「すばる望遠鏡の静圧軸受の開発に携わって」
1999年に、国立天文台が世界有数の観測条件を備えたハワイ島マウ
ナケア山頂に、世界最大級のすばる望遠鏡を建設し、現在、地上望
遠鏡として世界最高の性能を発揮して、天文学研究に貢献していま
す。
筆者は企業在職中にすばるプロジェクトに参加し、大型工作機械技
術を応用することにより、すばる望遠鏡の静圧軸受の開発に携わり、
静圧軸受の開発・設計・試験及び国内仮組立中の「すばる」望遠鏡
への組込み調整を担当しました。
講演では「すばる」プロジェクトの概要、「すばる」望遠鏡の静圧
軸受システム、静圧技術と大型工作機械及び大型望遠鏡、静圧軸受
の構造・試験、「すばる」望遠鏡への静圧軸受の組込み調整及びハ
ワイ島マウナケア山頂のすばる望遠鏡の見学等について話題提供し
ます。
羽山 定治氏 羽山技術士事務所
(S45年東京大学大学院修士課程修了)
2.「無線通信の動向と導入事例について」
無線通信のトピックスを中心にお話しさせて頂きます。
1)最近の無線通信の動向
2)導入事例
①広域無線LANシステム
②携帯電話抑止システム
柳川 利武氏 ワイヤレスビット
(S44年横浜国立大学大学院修士課程修了)
3.「自動車用アルミニウム合金材料のミクロ組織制御と特性改善」
2007年4月に発足した廣澤研究室では、「強度・延性」、「高温特
性(クリープ、リラクセーション)」、「成形性・表面処理」、
「計算機シミュレーション(Calphad法、有限要素法)」などを
キーワードに、高性能・高機能アルミニウム合金構造部材を開発
するための『微視的組織制御・解析』、『材料特性評価』ならび
に『計算材料学による合金設計』を行っています。講演では、自
動車用アルミニウム合金材料の特性改善に関する、最近の研究成
果をご紹介します。
廣澤 渉一氏 横浜国大学大学院工学研究院教授
(H10年東京工業大学大学院博士課程修了)
第20回 2014年11月8日(土)
研修会14:30~18:00
懇親会18:00~20:00 かながわ労働プラザ
第三会議室
1.「鉄道事故は語る (鉄道事故調査の体験より)」
1)日本と欧米の安全文化
2)鉄道事故調査
3)リスクの定量化の重要性(日比谷線脱線事故)
4)被害拡大防止策の重要性(上越新幹線脱線事故)
5)安全風土の重要性(福知山線脱線事故)
6)持続的に安全な鉄道に思うこと
宮本昌幸様 明星大学名誉教授 (S40年横浜国大機械工学科卒)
2.「SPEEDI(スピーディ)予測モデルはなぜ生かされなかった
のか?」
※講演ファイルはこちらから
SPEEDIモデルは、米国スリーマイル島原発事故をきっかけに
開発され、チェルノブイリ事故の後に世界モデル(WSPEEDI)
ヘと進化した、わが国唯一の緊急時環境線量予測システムで
した。これが、未曽有の原発事故では何ら有効に使われること
はありませんでした。
講演概要:
SPEEDIの構成要素と特徴
拡散モデルの歴史と種類
地上濃度と沈着量のSPEEDI/CMAQモデルの予測比較
電算機モデルの効用?-予報、教育、対策
放射線モニタリングの問題点
原発とどう付き合うべきか
堀江宥治様 グリーンブルー株式会社技術顧問
(S40年横浜国大機械工学科卒)
3.「脳情報工学の研究動向と将来展望」
ヒトの脳は大変優れた情報処理装置ですが、その原理やメカニズム
には不明な点が多く、科学する対象として大変魅力的なテーマです。
脳の知識を応用することで、これまでにない新しい製品やビジネス
が生まれる可能性を秘めています。当研究室では、脳を科学し、
その知見を社会に活かすために、国内外の研究者や企業の技術者ら
とも協力しながら様々な研究を推進しています。今回の講演では、
カラーバリアフリー技術、物体や肌の経時変化シミュレーション、
食品仮装技術に関する研究動向を紹介し、脳情報工学の応用可能
性について言及します。
岡嶋 克典様 横浜国立大学 大学院環境情報研究院 准教授
(H02年東工大博士課程修了)